ヤサシイキモチ
<映画>
a)石の微笑(クロード・シャブロル)
○Q-AXシネマ
なんかみんなが言っていて今更同じようなことは言いたくはないんだけど、とにかく冒頭の移動撮影からのもってき方が!と大いに興奮して、先日見た諏訪なんとかさんの『不完全なふたり』も冒頭こんな移動撮影だったよな*1、と思いだして、やっぱり諏訪さんにはシャブロルに全くかなわないですよね、と思わせる隙すら与えてくれず一気に映画に引き込まれる(テレビのこっち側に姉妹が座っているシーンに移動したとき、観客もいつのまにかあっち側に。)『不完全なふたり』の方はは何も感じなかったなあ。それでいちいちカメラが移動するのが楽しくて楽しくて、もちろん内容が禍々しくほんとにはんぱない傑作!でやばいのだがこの映画は、それとともにカメラが動くから楽しい!二人が並んで歩く、そこをカメラは横から捉えて、彼らが振り向くまでに、ごおーって右に動いて正面から捉え直すとことか、ブノワ・マジメルが急いでセンタの家に駆けつけて階段!を下るとこのカメラの自由さ!もう映画は自由だ!と叫ぶしかないくらい興奮した。シャブロル!!
昨日はテスト2こなんとかやりすごせて、今日は朝から「メディア論」のテストで、得意分野にむりやりもってって書いた。モスでおともだちとナンタコス+ラッシーの黄金セット(毎夏かかせない。モスチキン+ビールも最高だけど)食べながら話して、図書室で勉強してたらいつの間にか『ゴダール全評論・全発言』を読んでいて、やばいなあと危機感を抱くも、「学際研究入門(環境と計画)」のテストはぼろぼろで2単位は落とした。最悪だ。
とにかく全くテストわかんなかったからすぐ教室出てきたため、待ち合わせの6時半までは随分と時間があったので、馬場歩きしながら早稲田古本街を探索。いろいろ買う。着物着た女性が店主の気品溢れる大好きな三楽書房で、『ドゥルーズ・映画・フーコー』を買うときに、レジの上に金井美恵子の初版単行本が山積みにされてて、あ!と思って、そういえばあの子が妙にはまってるわねと思いだして、店主に「金井美恵子ってどれが一番おもしろいんですか?」と聞く。すると「ええと、そおねえ人によってまちまちだからねえ」とおっしゃる。「あーでも文庫で出てますかねえ」と聞くと「ええと、そおねえ」と文庫を探してくれて、とてもいいひとだなあと思って会話を楽しむ。金井美恵子ってどんな人だか全く知らないけど、こんな女性だったらたいそう素敵だなあ。『ゴダール伝』も4000円で売ってたのだが、精神的にお金の余裕が無くて見送る。
というわけで渋谷いって、旅で何日か一緒にいる友人といつものスタバで話して、インドネシア行きたいねえ、ボロブドゥール遺跡に行きたいなあと話すんだけど、そういえばアンコールワットは最悪だった、というか別にどうでもいい感じの遺跡だったので、ボロブドゥール遺跡もどうでもいい感じかもしれないなあ。別にジョーイと会えれば何でもいいや。
ということで彼と別れて、ブックファーストで地球の歩き方立ち読みして、ブルータスのバックナンバーで北京を特集してるやつがあって買う。ちょっと読んだらこれ北京、期待値ぐーんって感じで上がる。3日もないスケジュールなんだが北京は満喫したいなあ。万里の長城とか時間かかりそうで嫌だなあ。と考えてたら『石の微笑』がとんでもない傑作でうわわわわ!とっても個人的なことを言ってもよいなら、僕も振り向いたら後ろにいた女性がタオルケットをふぁさっと落とし、「寒いから暖めて」とか言ってもらいたいところだ。<昨日今日で買った本>相変わらず物欲止まらないので、バイト代は貯まらない。というかマイナスだ。相変わらずインテリな人が読むような本はおいといて面白そうなやつを
BRUTUS(ニッポン観光、北京特集)、WWD、ドゥルーズ・映画・フーコー(丹生谷貴志)、ぼくの血となり肉となった500冊 そして 血にも肉にもならなかった100冊(立花隆)、作家は編集者と寝るべきか(内田春菊)、贅沢な読書(福田和也)、サウンドトラック上下(古川日出男)、シンセミア上下(阿部和重)、人のセックスを笑うな(山崎ナオコーラ)、世界は密室で出来ている(舞城王太郎)、落葉(G=ガルシア・マルケス)、ベトナムで見つけた(杉浦さやか)、ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を(菊地敬一)、腑抜けども悲しみの愛を見せろ(本谷有希子)、ディスカバリー・ジャパン(水本アキラ)
- 作者: 水本アキラ
- 出版社/メーカー: ブルースインターアクションズ
- 発売日: 2002/01/11
- メディア: 単行本
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- 作者: 岡田和人
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真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻 (ビームコミックス)
- 作者: 新井英樹
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*1:いま思えば、あれは車の中からの固定ショットだったかな?
慎重さを伴った臆病さ
テスト勉強をしなきゃしなきゃと焦るばかりで、決してこの連休勉強しなかったし、ひとつ「通信と放送の融合」についてくだらないレポートを書いたにとどまったので、ほんとに卒業が危ぶまれている。なぜ昨日今日とここまで勉強しなかったかと言えば、最大の要因は一日中寝てたからで相違ないが、もうひとつは今更『深夜特急』1から6巻までを読み返してしまったからだ。完全に気分は二週間後から始まる旅モードで、家にある旅関連本を1週間で20冊読んでしまった自分にびっくりだ。そのなかでもやっぱり『深夜特急』は面白くて『上海の西、デリーの東』なんて同じこと書きすぎで全くの焼き直しだし、影響受けすぎだろ!って笑うのだけど、それに対して、素樹さんかわいいなあ、と思えてしまうそんな自分が好きなのだ。そして、まさかと思い自分の旅日記を見返すと、やっぱり『深夜特急』の影響受けすぎで笑う。全く無意識だったはずなのに当時。
それにしてもこの本を一体いつ読んだのだか覚えてないのだけど、いっぱい線引きがしてあって、僕はこのスタイルで読むのはわりと嫌いではなくて、本を自分のものにするのは線引きからって最近誰かが言ってたけど全くそうで、特に一巻なんていっぱい線引きしてあったのだけど、その昔線引きした箇所がいちいちいまの僕の心もぐっと掴んで離さない一節でわりと嬉しくなる。こういうのはいいのだ。だから僕は本を読むのだなあ、と思う。最近難しい本(なんか現代思想とか)が全く読めなくなったけど、読書量はやばいくらい多くなっているのだ。必要だとか必要じゃないとかどうでもいいなあ、と思えてしまうし、面白いから読むだけだ。
と、今日朝起きると上のような冊子が家に届いてたわけだが、無性に焦るぜ。全くもってR25の内定者版みたいな感じで、内定者が作ってるんだけど、これがデキがよくてすごく焦る。中には他のすげー内定者の紹介とかで、読んでると笑えるくらいみんなすごくて僕は将来が心配だ。ほんとにこんなところでやっていけるのだろうか。鳥取とかに配属されないかな、そしたら楽そうなのに。
だってわりとみんな美男美女だし、まあそれはいいとして、大学休学して世界一周しちゃったやつとか、バンドでアメリカツアーしたのとか、DJで8000人規模のイベントやったとか、キリマンジャロを日本人で唯一1日で登頂したギネス記録もってるやつとか、プロのマジシャンでいきなり懇親会で鳩出したりとか、お前それ学生としてどーなの、ってやつらが多くて、起業して取締役社長やってますなんてわりとフツーの世界だから怖い。といってもそんなのは全体の1/3くらいで残りは僕くらいのちょっと変わった人たちとかなんだけど。てゆーかお前らその道極めろよ、と僕としては思ってしまうのだが。
しかし、このR08とかいうやつで、リクナビの偉い人がインタビューされてて、その人が言ってたことがわりと心に響いちゃってやられた。まあその人は「君たちは問題を先送りにして、選択から逃げてるだけだよ」といきなり言ってしまうのだから、僕はわわ、と驚くのだ。「うちの会社は、転職とか独立が普通だから、うちに来る奴はもう1回大学に行くみたいな感じで意思決定を先送りしているにすぎない感じがあるのね」と。僕はあまりにも自分にヒットしたのでわりとショックを受けたのだこの文章を読んで。だって僕はこの会社を「夢を達成するためのステップ」だとしか考えていないし、もし夢が達成できなくても「ここ入っとけば転職とかまあ困らないだろ」という甘えばっかりだって気付いちゃったから。他の奴等はさ、僕とは違ってもう一生を決めなきゃいけない階段に立ってるっていうのに。たとえば銀行とかメーカーいくやつはいくら転職社会と言えども、多くは定年までその会社に勤め上げるわけでしょ。人生わりと決めちゃってるわけじゃん。となると僕は舐めすぎだなあ、と思い知らされたわけで。「自分探しの場にするのはいいけど、お前らのゲームに付き合ってる暇はないから。もう本番だからな。」とその人は言うのだけど。
そう考えてみると、僕の周りのすげー内定者の奴等も、わりとそんな感じは強くて、みんな最後にここを選んだ理由は、「熱い奴らが多すぎだから」(ほんとだよ)ってのと、「とりあえずここ入っとけば」みたいなこと言ってて、わりとかわいいなあと思えてきてるわけで。お金稼いでから夢を達成するステップとしか考えてない。つまり僕らはただ臆病なだけなんだな、と思えてくる。別にほんとに夢がそれなら、いまからマジシャンで喰ってけばいいじゃん。チケット買って旅しまくればいいじゃん。バンドで世界変えればいいじゃん。と思うとかわいいな、と。そりゃあ怖いよな。自分の人生賭けるのなんて。だからこそ面白い奴が集まるのだろうな、ちょっと勇気が出せないけど、夢は諦めたくない!みたいなやつらがさ。
なんて、またテスト前なのに長文を書いてしまった。本気で卒業やばいぜ。この感傷はキンクスのせいだぜ!「ローラー」
The Kinks-Lola
ケータイみつかる
<映画>
a)しいのみ学園(清水宏)
○シネマヴェーラ。都合により一本だけ。
音楽と本とお酒と語り合える友人がいれば映画はいらない、と最近思ってたのは間違いかもしれない、とあらためて思い直す。てゆうか正直最近映画見るの怖かった。
b)ミヤケショウ(三宅唱)
○ビデオ
まるで裏ビデオなしょーくんの未公開?作品。本人は謙遜してたけど、なんだこれめっちゃおもれー!『スパイの舌』とか『4』とかここから生まれてんじゃん!二人が走り始めたところから一気に加速して、まるでデンゼル・ワシントンですよ!それにしてもショウってShowなんですね。てかアフロ軍曹!
朝、カフェに携帯そちらにありませんかね、と電話すると届いてますよ、という嬉しいお言葉。誰かのことを思って、人にプレゼントをすることが大好きなので、高島屋で大手まんぢゅう買って、「これ僕の好きな和菓子なんで。あ、もし和菓子嫌いだったら申し訳ないんですけど」みたいな感じでカフェの人と話す。お互いありがとう、ばっか言いまくって、どっちが助けられたのかよくわからん。せっかく大雨の中渋谷きたんだからDanceMusicRecordsとかyellow pop、Ciscoあたりの音楽ストリートで色々物色したり、映画見たり。いままで入れなかったレコード専門店が覗けるようになったのが嬉しすぎる。いろいろと人の優しさにふれる。なんだかものすごい泣きたい気分だ。<買ったもの>
レコード
Arts the Beat Doctor『The Anthem』12"EP(DMRで試聴して1秒で惚れる。鬼かっこいい!ジャズビートにのせる最強のヒップホップ。オランダ発の新人らしいが、今年のシングル曲では一番いいなあいまのところ。必聴。ジャケも素敵)
The Abbysinians『SATTA』LP(ルーツ・レゲエの名盤ですね)
The Butterfield Blues Band『EastWest』(くそ最高!ロックンロールが最高に良かった時代の最高のバンド、すごいぞバターフィールズ!)
Brandy『Almost Doesn't Count』のミックス(まあフツウ。同じAtranticミックスシリーズのJody Watleyよかったから期待したんだけど)
CD
The New Pornographers『Mass Romantic』(ネコ・ケイスちゃんの声ソーキュート。キャットパワーといいネコは凄いね!)
The 13th Floor Elevators『The Psychedelic Sounds Of』
Psychedelic Sounds of the 13th Floor Elevators
- アーティスト: 13th Floor Elevators
- 出版社/メーカー: Snapper UK
- 発売日: 2005/04/19
- メディア: CD
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Climax Chicago『Rich Man』(Climax Blues Bandめちゃいいのになんか知らない人多すぎる気がする。まじで泣ける音なので是非)
ケータイなくす
朝からバイト。仲良くなった警備員さんに「最近毎日来てるじゃない。ダメだよ学生のうちは遊ばなきゃ」と言われる。確かに。でも今日は社内のレイアウト変更の日で、お引っ越しのお手伝いをしたのでたいそう楽しかった。
そのあとデート。渋谷のカフェビルに入ってるC65カフェ(素敵!)でディナーしてお酒飲む。かわいくて素敵な子でしかも彼氏いない(!)という。花火したいよねーみたいな話になって、カフェ出て渋谷中を花火を探し求めて歩くが見つからず。夜の品川行ってインターシティでいちゃつく。終電で帰宅。携帯なくしたことに気付く。もうどうしていいかわからん。ミクシで彼女とやり取りしてると「私ホントは優しくないから」とかメッセージ来て焦る。どーゆう意味だ。つか携帯…どうすればいいんだ。
■
朝からバイト、のあと渋谷で友達と飲み。最近ほんとバイト→飲みばかりで、「生活なんてそんなものだよね」と飲んだ友達に言われ、ああこれが生活か、と切なくなる。
社会人になんてなっちゃダメだ!
もひとつブログを始めるまで(とゆーか彼が始めたら僕もやります)こっちで日記も書こうかな、と思う。でもRSSとはときに迷惑なもので、アンテナに登録して頂いてくれてる方は僕の日常なんかでもブログが上にあがってきちゃうだろうので申し訳ない。
そんなわけでバイトして、ずいぶんとパワポ誉められる。セミナーのチラシなのだが、「会社人にならないために」と自分を戒めるような文句。それで最近はビールを飲まない日なんてほとんど無いので、そのあと馬場で女性3人に囲まれて飲む。サークルやめたやつら飲み笑。ひとりは北京大学に留学しててダブルディグリー?とかいうよくわからない制度を使って一年間の留学から帰ってきた子。早稲田と北京大学の両方の卒業資格をとれるだとかでたいそう凄いと思う。見た目は何も変わってなかったけど、すごい。北京を案内してもらうことを約束し、他の二人とはシンガポールとタイで会う約束をする。これで夏の2ヶ月間、海外でとっかえひっかえ6人もの友達と一緒に過ごすことになるだろう。楽しいなあ。
それにしてもエリオット・スミスの良さといったら何だこれは!『XO』あらためて買ってから常に家で流れている。あとしょーくんにこないだ教えてもらったGAGLEがまじでかっこよかった。フロアの盛り上げ方とか、もう別格。『雪の革命』という曲聞いて「ここにこれだけかけてきたんだダメもとで」みたいな感じのこと言ってて、そのあとはなぜかずっと『ミレニアム・マンボ』の夕張のシーンなんか思いだして泣く。仙台なあ仙台。完全にヒップホップにはまれる。そしたら僕もマチュー・アマルリックのようになれるのだろうか。とかいってヒップホップなんてshing02とブルーハーブと降神しか聞いたことないですが。
(追記)はてなスターって何ですか?ほんとに誰か教えて下さい。