映画

a)如雨露(吉井亜矢子)★★
b)春雨ワンダフル(青山あゆみ)★★
c)INAZUMA 稲妻(西山洋市)★★★★

c)素晴らしい。これが35mmで撮られたらと思うと、どんだけ凄くなるのか悪寒が走る。時代劇の撮影で、主演男優によって顔に刀傷を付けられた女。男は意図的に女の顔に傷を付け、女は復讐を誓う。最初は劇中でヒーローである男を傷つける。男はそれを受け入れ、そして今度は女に傷をつける。次第に二人の傷の付けあいは、現実で起こっているのか劇中で起こっているのかわからなくなっていき、傷の付け合いは倒錯的になっていく。そこで起こる傷つけ合いはまさにセックスであり、暴力は愛へと昇華されていく。男の妻や、女を愛す消防士は、嫉妬に狂う。ラストシーン、男の妻が消防士に誘拐され、ボートに紐で縛られる。男は妻を助けに向かうが、女がそれを追って刀を抜いたとき、男も刀を抜く。ふたりは刀を交わすことにより、愛を語る。妻や消防士は目の前で傷つけ合う二人を見て、「もうやめて!」「妻を離すからもうやめろ!」と叫ぶ。これはまさに二人が傷つけ合うことをやめてというわけではなく、目の前で自分の愛する者たちのセックスを見せられることに対しての嫉妬からなのである。妻を離すという消防士の言葉に、もはや女と闘う理由を失ったはずの男は、「うるさい!お前に何が分かるんだ!」と叫び、妻を捨て、女と刀を交わし続けるのだ。


本日は前から約束してた用事を済ませ、またまた1stCUTに殴り込み。さすがにINAZUMAがやるだけあって、8割ほど客が入っている。早稲田の映画サークルも6人くらい。客の中には塩田明彦もいた。西山洋市は超見たかったんだが…おらず。あ、INAZUMAの脚本がヴァーグのOBだったんで驚いた。最近凄いな、うち。INAZUMAの前の『如雨露』『春雨』ともに個人的にはなかなかツボ。『如雨露』の女の子が、実際いたらめんどくさいんだろうなぁと思いつつも付き合ってみたい感。
帰りにSプロのHくんと映画サークル2年女子について延々と本気で語る。誰が可愛いかから始まり妄想し放題。そこでついに『カミュなんて知らない禁止宣言』が発動される。もうあいつも俺も撮影で「監督と主演女優」「主演女優男優」とかでのカップリングはウンザリなんだよ!!そうゆうの全部禁止禁止!!罰則は、そうゆうふうにして出来た映画は早稲田映画まつり出品禁止らしいです。ちなみに、おいらが一番可愛いと思うのはお前だぜお前(もしかしたら見てるかも笑)

しかし映画美学校すら早稲田映画サークルと同じ悩み(俺の)を抱えているのか。彼らですら無理なら、早稲田に期待する方が間違ってるんだろうな。→http://www.showko.net/%7Esodome/cgi-bin/bbs/bbbb.cgi?no=970&reno=no&oya=970&mode=msgview&page=0